気をつけたい飲食業のM&Aや譲渡に関する注意ポイント

企業の合併・買収を意味する言葉としてM&Aがあります。言葉としては合併や買収だけでなく事業譲渡や資本業務提携を行う場合にも用いられており、大きくは経営権の移動に伴う経済行為のことを意味しています。タイプとしては買収、合併、会社分割の3つがあり、買収には株式取得と事業譲渡、株式の取得に関しては株式譲渡、第三者割当増資、株式交換、株式移転、TOB、MBOの6種類の方法があります。飲食業においても用いられる方法は様々であり、行われている事業規模や内容によっても選択される方法は異なります。M&Aには仕掛ける企業と仕掛けられる企業が相対することになり、行う際にはそれぞれの立場から判断をすることになります。ビジネスである以上、双方にメリットがある内容で契約を取り交わすことが重要になり、仮に一方側のみが条件を突きつけるなどした場合にはまとまらなくなるために注意が必要になります。

売り手側が抑えるべきポイントについて

買収による手法を選んだ場合、売り手側には、後継者問題の解決や、事業の選択と集中化の実現、コアブランドの強化などのメリットがあり、会社・事業の継続とともに、例えば、大企業や成長企業の傘下に入ることで成長を加速させることが可能となります。判断をする際には相談の仕方がポイントの1つになり、ここでは、飲食店の経営相談にのれるM&A専門会社を選ぶ必要があります。また、相手が確定していないようであれば、買い手企業の発掘能力のある専門会社に依頼をすることも大切なポイントになります。依頼においては、まず、必要な情報は全て正確に開示をする必要があり、条件をできる限り明確にしておくことが重要になります。条件に関しては、どのような会社に買収して欲しいのか、どれくらいの金額を希望するのか、いつまでに買収して欲しいのかなどを提示する必要があり、アドバイザーを信頼してすすめることがポイントになります。

買い手側が抑えるべきポイントについて

買い手側が押さえておきたいポイントは、大きく2つの内容があり、1つに財務諸表、2つめにブランドや権利があります。特にブランドや権利は買収後に大きく影響することもあり、地域における企業としての存在感なども把握しておく必要があります。数字面においては資産価値の評価と、収益力の評価があり、飲食業の場合、ほとんどはこの2つの内容が判断基準として用いられています。まず、資産価値に関しては記載数字そのままではなく、対象となる各種資産・負債を時価換算し再評価することになります。収益力に関しては、一般的には営業利益で判断することになり、実際の計算では、DCF、類似取引批准法、類似会社批准法、時価純資産、簿価純資産、営業権などによる方式を複合的に持ち合わせて行うことになります。